V2Hシステムを利用して電気代の節約や災害時の備えなどしたい場合、設備によって大きな違いがあります。
その違いである、非・系統連系と系統連系の違いをまとめました。
家庭で使用する電力の種類には、
・電力会社から供給される系統電力
・電気自動車や蓄電池に蓄えられた電力(EV)
・太陽光発電による電力
があります。
V2Hシステムの種類
V2Hの機器には大きく分けて2種類の系統連系があります。
太陽光発電システム設置の有無や、発電した電力の使い道によって選べるタイプも変わってきます。
非・系統連系
電源の切り替え式が普通のため、EV・系統電力・太陽光のいずれかの電力しか使えない構造になっている。
一部の固定式蓄電池の出力と同様に、停電時にはパワコン出力(自立運転/出力容量)の関係で選択した、一部の機器にしか給電できない。
太陽光発電のパワコンも機能停止するため、太陽光からEVには再充電ができない。
つまり、同時に1つの電力しか使えない構造となっています。
https://www.nichicon.co.jp/products/v2h/evps_home.htmlより
・太陽光発電を未設置
・太陽光発電が設置済でも太陽光発電を「売電」のみに使用している
などに向いている
注意点
EV/PHVからの給電中は電力会社からの電気を利用することができない。
電気使用量がEVからの給電量を上回ると給電は停止し、電力会社からの電力供給に切り替わる際に瞬時停電が発生してしまう。
系統連系
普通の電力、EV、太陽光の3つの電力を同時に使える
通常時・停電時問わず太陽光発電システムからEVへの再充電が可能。
停電時に使える容量が大きいといういった点でも使い勝手は良いといえます。
・太陽光発電を既に設置済みで、発電した電気を自家消費している場合
まとめ
非系統連系の場合、EVからの放電中は電力会社の電気は使用できず、太陽光発電システムの発電電力は全て売電となってしまいます。
この場合、太陽光発電システムの売電は「ダブル発電」という制度が適用されており、通常の買取価格より数円下がっていました。
令和2年度(2020年)はダブル発電も買取価格は同額なので、昼間の電気使用量が多い場合は、FIT法の適用期間中はダブル発電の方が経済的メリットが大きいですね。
FIT期間満了後は購入電力の単価次第となります。
メーカーや機種によって変わったり、家庭での電気に使用方法によっても違ってきますので、どのように使いたいのかを決めておくことが大切ですね。