三菱SMART V2Hの特徴

V2Hもいくつか種類がありますが、今回は三菱のSMART V2Hの特徴をまとめました。

一般的な家庭用蓄電池の供給能力は2kW、それだと限られたことしかできません。

V2Hの場合は6kWになるため、普段の生活をするうえで、ある程度節約すれば緊急時であっても、ほぼ通常通りの生活ができます。

引用元:三菱電機

定置型蓄電池での家への電力供給と比較して3倍もの出力が可能。

 

実際の生活で響く分電盤

定置型蓄電池を使った場合には、普通の分電盤とは別に専用の分電盤を設置する必要があり、蓄電池から電力供給する機器を予め決めておかないといけない。

V2Hの場合はとくに別の専用分電盤を設置する必要はなく、特定の機器や部屋を指定する必要もないので、普段の生活と何も変える必要がない。

普段通りに使うことはできますが、節電していくことは必要ですね。

(目安として:12kWh三菱アウトランダーPHEVの容量をフルに充電で普通に1日分の生活ができる)

 

太陽光の併用

太陽光発電を併用することで、容量以上の電気を使うことができます。

昼間は太陽光発電で作った電気を充電

 

SMART V2Hシステムの構成図

中枢にあるEV用パワコンに電力会社からの電気、EV/PHEVからの電気、太陽光発電で発電した電気のそれぞれが統合。

それを無駄なく効率の良い形で管理し、住宅内へと電気を送ります。

 

引用元:三菱電機

 

従来型との違い

EVやPHEVから家へ電力を送る場合それ専用となってしまい、電力会社からのの電気や太陽光発電からの電気と一緒に使うことができませんでした。

また家で使う電気がV2Hの供給能力を超えると、V2Hが停止して電力会社からの電気に切り替わるということも。

この際には切り替えのために、瞬間的に停電が発生するため、PCでの記録メディアの書き込みなどトラブルが生じる可能性がありました。

 

SMART V2Hでは、ダブル、トリプルの給電も可能となっており、切り替える際もシームレスに行うため、瞬時停電を起こす心配もないのです。

その意味でもかなり大きく進化したシステムとなっていますよね。

 

引用元:三菱電機

 

SMART V2Hには太陽光発電システムの売電がダブル発電にならないモデルを選択することもできるため、太陽光発電システムの設置ユーザーにとってはメリットが大きいのではないでしょうか。

電力会社との売電契約において、太陽光発電分を売電するとき、EVやPHEVから家へ電力を送るとダブル発電とみなされ、売電単価が大きく下がってしまうという問題があります。

SMART V2Hの場合、太陽光発電からの売電がスタートするタイミングで自動的にクルマからの供給をストップする仕組みになっているモデルを選択すると、ダブル発電扱いにならない。

そのためユーザーとしては経済的にも大きなメリットになりますね。

 

停電した場合

系統電力側が停電した場合でも、従来のV2HとSMART V2Hでの運用に大きな違いが出てきます。

従来の物は、停電時にEVやPHEVからの給電は可能だが、太陽光発電側からEVやPHEVへ充電することができない。

そのため、クルマに溜まっている電気を使い切るとそれで終了となってしまう。

太陽光の電力は、自立発電という形で専用コンセントからのみ取り出すことは可能だが、最大で1.5kWという制限があるため、取り扱いが非常に限定されしまう。

 

引用元:三菱電機

 

それに対してSMART V2Hであれば、停電時でも車から家への給電ができるのはもちろん、太陽光発電側の電気が消費分に対して余れば、それをEVやPHEVの充電に回すことも可能。

停電時であっても、太陽光による発電をフルに活用できるので、昼間発電した電気を貯めて、夜に使うといったサイクルを確立することができる。

 

このように、電力会社からの系統電力と、クルマからの電力、太陽光発電による電力をトータルに組み合わせ、最適化することができるのが、最新のV2H。

 

運用方法が変更できる

SMART V2Hはユーザーの志向によって運用の方法を変更することができます。

多くの場合は、昼夜の電力料金差をうまく利用し、電気代を最小限に抑えるという使い方になると思いますが、

・できるだけ環境への負荷を下げたい

・発電所から買う電力は最小限に抑えたい

という場合はグリーンモードという設定にすることで、昼間、太陽光発電で作った電力は、消費分を差し引いて車のバッテリーに溜めるようにし、夜はできるだけ車のバッテリーに溜めてある電力で生活するといったこともできます。

引用元:三菱電機